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ジャンルを問わず、ノルウェーの新聞などから、
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この度、日記風にリニューアルしました。
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2010年9月4日(土)
ノルウェーにも家庭教師が!

ノルウェー人に、「塾」なるものを説明するのは、面倒です。
「jyuku? Hva?」ってな感じで、「え~と、学校が終わった後に、また勉強するために通う特別な場所で~」みたいに説明すると、「え?学校が終わった後にまた勉強?ニホンのコドモ、カワイソウデス!」と、まるで日本が「悪の巣窟」扱いされちゃうのですが・・・。

トコロデ、ネットで新聞を見ていたら、「家に個人教師を予約する」と大きな見出しを見つけました。「ノルウェーにも家庭教師?」と興味をひかれて記事を読んでみました。
ご紹介いたしましょう(Aftenposten紙、2010年9月3日)。

なんでも家庭教師はネットで、予約できるそうです。料金は1時間当たり、500~700クローネ(約7000円~10000円)。
数年前に、その家庭教師派遣会社「House of Math」は15人の教師でひっそりとスタートしました。ところが・・・。
「数年のうちに、どんどん需要が増えてきました。理科系科目の家庭教師を望む生徒が増えたのです。市場が大きくなるにつれ、会社も大きくなりました。」

記事の中では、オスロの17歳の女の子が取材されています。彼女は、オスロの商業高校に通っていますが、2年前から家庭教師から数学のレッスンを受けるようになりました。
「学校の成績がとても良くなったことに気づいたんです。今はベストの成績を狙ってます。」
なるほど、成績が上がるって楽しいですよね。
中学時代はダンスに夢中で、数学は得意でなかった彼女ですが、
「先生がやって来た時、私は数学が苦手と言いました。勉強はきつかったけど、結果がついてきて、とても面白いし、満足しています。」と、嬉しそうにコメントを寄せています。

こちらの会社、House of Mathの先生は全員、数学の分野で高等教育を受けています。
学生もいれば、元先生もいます。
現在、同社にはベルゲン、オスロ、アスケル、バールムに25人の先生がいます。
「これからは、スタヴァンゲルやトロンハイムに進出したいな。海外にもね。」と社長の夢は広がります(海外は難しいかと・・・)。

こうした「家庭教師」の増加に、危惧を抱く人もいます。
ノルウェーの教育は、「親の収入に関わらず平等」が大原則。
両親たちの会は、「こうした傾向は望ましくない。社会の中に、不平等が生じてしまう」とコメントしています。
また先生たちの団体も、ノルウェーの教育の特徴である、「共通の学校」理念が弱まってしまうことを心配しています。

まだ25人の家庭教師なんて、日本の受験産業から見れば、「大河の一滴」みたいなもの、と感じた私は、どっぷり「不平等な教育環境」に染まった「悪の巣窟の一員」てな感じですね。
ノルウェーの教育にも、小さな変化が生じているようです。

図書館でおべんきょう

2010年8月29日(日)
男の子は実家好き?

ノルウェーでは、若い人が早いうちから親元を離れて自立する、というイメージがあるのですが、微妙に男女差があるという記事を見つけました。
早速、ご紹介しましょう(Aftenposten紙2010年8月27日)。

Spare Bank(貯蓄銀行)の消費経済アナリストによると、「若い男性は若い女性に比べて親元で暮らしている割合が高いです」とのこと。
最近、同行が18歳~30歳までの1741人を対象にした調査によると、13パーセントの男性が親元で暮らしていると回答しました。
女性は約半分の7パーセントのみです。

アナリスト曰く、「経済的に見れば、親元で暮らすのは有益なのかもしれません」。
しかしこうも続けます。
「でも、25歳にもなって洗い物もせず、親元で暮らすのがかっこいいとは思えませんね。」
きつ~いお言葉いただきました!

他行であるFocus Bankのアナリストも、「経済的自立の健全さ」を訴えます。
「なるべく早い時期に自立した生活を確立することは、理にかなっているでしょう。」

冒頭のSpare Bankの調査によると、家の買い方にも男女差が見られるようです。
約20パーセントの男性が、家を一人で買ったと答えたのに対し、それに該当する女性は12.6パーセント。男性の方が単独で家を買う割合が高いです。

これ同じような調査を日本でやったらば、どんな結果になるのかな?と比較したくなりました。

オスロ中心地のアパート

2010年8月21日(土)
ノルウェー映画「アングリー・マン」をみました

昨日、「キンダー・フィルム・フェスティバル」で、ノルウェー映画「アングリー・マン」(監督:アニータ・キリAnita Killi)を観てきました。
「アングリー・マン」とは私が昨年、ノルウェーの「翻訳者セミナー」ですごく好きになった「Sinna mann」の映画化作品と分かった時は体を電流が走りました!これは会場の調布へ直行せねば・・・。そして会場へ馳せ参じると・・・。

上映前に、実行委員会の方からあらかじめご丁寧な注意がありました。
「"アングリー・マン"はお子様には刺激の強い作品なので、鑑賞前にご一緒のご両親とよくご相談してから、鑑賞を決めてください」といった内容です。
確かに本作は、父親のDV(ドメスティック・バイオレンス)を扱った作品なので、原作の絵本も決して、「クリスマスプレゼント用のほのぼの絵本ではありません。」(by 作者グロー・ダーレGro Dahle)。
これは心して見ねば、と期待と緊張は高まります。ただ出て行った親子連れはそんなに多くありませんでした。

映画は字幕ではなく、声優さんの生の吹き替えでした。
主人公の男の子は、いつもパパがハッピーか、穏やかか、機嫌をうかがっています。
何かに耐えるように座っている大柄のパパ。
「パパ、怒っている?」という男の子の問いかけに、パパは怒ります。「怒っている?と聞かれるのが嫌なんだ!」

映画では原作のイラストよりも、さらにパパが「アングリー・マン」に変貌していく様がダイレクトに描かれ、暴力シーンのパパの顔はさながら怪獣のようです。
途中で、出て行く親子連れが何組かいました。

「暴力をふるうのはボクのせい?」と自分を責める男の子は、プレゼントを買ってごきげんを取るパパから逃れるように、家を飛び出します。
犬や隣人の女性が男の子を心配し、そして天から「レターセット」が落ちてきます。鳥たちがささやきます。「手紙を書くんだ」、「手紙を書くんだ」と。
男の子は意を決して、「親愛なる 王様」と手紙を書き始めます。「パパは暴力をふるいます。ぼくのせいでしょうか?」と。
手紙を犬が運んでくれました。そして、なんと王様が男の子の家へやってくるのです。
「違うよ、君のせいじゃない」と優しくさとす王様に対し、パパは「そうだ、僕のせいだ」と小さくなって謝ります。
王様は、たくさんお部屋がある王宮にパパが来て、アングリー・マンから脱却するように勧めます。そしてパパは王様の言葉に従います。
しばらくして、男の子とママが王宮に行きます。でもママは中に入らず、男の子だけパパに会いに行きます。
パパはすっかり穏やかになって、自分の気に入らないことがあっても「アングリー・マン」に変身しません。男の子は喜び、パパも男の子を抱きしめます。そして、ママがやってくるところで物語は終わります。

原作と異なる点を挙げてみると、
  • 男の子の口癖「ba, ba」がなくなっていた(この「ba, ba」の意味は私も分からず、本書のアドバイザーに尋ねたところ、トラウマを抱えた子どもによく見られる現象で、意味のない言葉を発することで、夢の世界へ逃避できるための行為とのこと)
  • 男の子を癒し、助けてくれる白い犬が、黒い犬になっていた
  • 王様の住む王宮のもとで自分を取り戻すパパのシーンが、ある種の「施設」のように表現されていたこと。原作では、王宮の庭にはパパしか描かれていないが、映画では、問題を抱えたたくさんの人が集っているように映る。
  • 王宮でパパは一生懸命、自分を見つめ直し、幾つもの自分の内面や「アングリー・マン」と内なる対話を行うシーンがなくなっていた。
など、他にも細かい点は幾つもありますが、省きます。
全体的に、原作よりも映画の方がより「わかりやすい」内容になっていました。
これは映像化には必要な作業と言えるでしょう。

なお本国ノルウェーでは、昨年の映画プレミア時に、本当に国王がやって来たそうです。
原作でも映画でも、暴力をふるうパパを救うため、男の子は王様に手紙を書きます。
なんて非現実的な展開!とも感じたのですが、どんな形でもDVを解決する行動を起こすきっかけになれば・・・とノルウェー国王も後押ししたかったのかな?と想像いたします。

映画「アングリー・マン」の日本上映をきっかけに、原作の翻訳を出したい気分はさらに高まります。
まだ実現には至っていませんが、幸いにも協力して下さる方も増え、ゆっくり・確実に歩んでいる気持ちです。
「アングリー・マン」のようにハッピー・エンドを期待しつつ・・・。

SINNA MANN

2010年8月13日(金)
ノルウェー留学、流行っています!

って、日本人のアナタは信じないでしょ?
でもそういう記事を見つけちゃいましたので、ご紹介いたしましょう♪
心して読んでくださいね~。

Aftenposten紙(2010年8月13日)の記事を覗いてみましょう。
スタヴァンゲル大学は、ノルウェー人の学生より外国人学生の入学申請が多かったそうです!
その理由は、「安いから」。
なんてったって、学生は学費は不要なんです。オ・ト・クでしょ?
スタヴァンゲル大学国際科からのコメントによると、「ノルウェーはそのうち、世界で無料で勉強できる唯一の国になるでしょう」。
え?そうなんですか?

もう少しコメントを引用しましょう。
「デンマークは最近、学費の導入を始めました。そしてスウェーデンもそれにならうところです。英国やアメリカは、学生がとても高い学費を払う必要があります。こうやって考えてみると、ノルウェーはとても魅力的ですよね。」
同大学では、180の学籍に対して、4700人もの外国人学生の申請がありました。一方、ノルウェー人の学籍は3668に対し、申請が4264人分でした。
外国人学生>ノルウェー人学生の図式です。
う~ん、信じられません・・・。

こうした傾向はスタヴァンゲル大学だけでなく、トロンハイムの工科大学でも300の学籍に対し、外国から7500人の応募がありました。オスロ大学では、1000の学籍に対し、12000人の応募です。
留学申請者が多い国は、ドイツ、スウェーデン、フランス、中国、スペイン、そしてアメリカだそうです。

こういう記事を読むと、「私も超難関のノルウェーの大学に留学したんです!」って自慢できるのかな、って一瞬、思っちゃうんですけど・・・・。ここは日本、冷静さを取り戻したいと思います。
もうすぐ留学されるみなさん、サバイブしてくださいね☆

のんきそうなオスロ大学の学生たち

2010年8月9日(月)
ボランティア愛

dugnadという単語を聞いて、「あ~、ノルウェー人が好きな言葉だね」とピンと来た方、正解です。
辞書によると、「ある仕事をするために共同で無料の貢献を行うこと」というこの単語。
集合住宅の芝刈りだったり、共同スペースのベンチ作りだったり、作業はいろいろですが、ボランティアについて特集した記事があったのでご紹介しましょう(Aftenposten紙、2010年7月31日)。

統計によると、ノルウェー国民のうち48パーセントが何らかのボランティアを行っています。
2009年、ボランティアで行われた労働を時間に換算するとなんと1960億時間!このボランティアの総労働力は、ノルウェー国内の森林業、農業、そしてホテル・レスントラン産業の規模を上回っています。
ボランティアおそるべし・・・。

特集では、クリスマスの街として知られるドローバクにあるOscarborg Festning(城塞)で、芝生の手入れや博物館でボランティア作業をしている人々にフォーカスしています。「歴史に興味があるから働いているんだよ」ともっともなお答え。

社会研究所の研究者によると、ボランティアにも変遷が見られるそうです。
「以前は、ボランティアというと古い国民運動と連動していました。禁酒運動、宗教活動、農民や漁師たちの組合といったものが該当します。
今では、人々はより”自分は何に興味があるだろう?自分の関心をどこで役立てることができるだろう?”と自問するようになりました。
昔に比べて”自己実現”の要素が強まってきています。」

ノルウェー人のボランティア参加率は世界でもトップクラスだそうです。
参加者の傾向として、高学歴、高収入の人ほどボランティアに熱心だとか。また残念なことに若い男性の参加率(19歳~33歳)が低い、という傾向があるそうです。
ノルウェーで暮らす移民のボランティア参加率は、ノルウェー人と比べると低いものの、諸外国と比べると高レベルを維持しています。

思えばボランティアに参加できるということは、自由な時間があるからこそ、ですよね。
1日中働きづめの人には無理な所業です。
適度な労働時間と労働条件、そして安定した暮らしという健全なバックグランドがあって、はじめて人はボランティアに参加できるのでは、と思います。
「奉仕」ではなく、あくまでも「自由意志」で参加したいものです♪

ボクもボランティアに参加するぞ・・・

2010年8月2日(月)
夏休みもミステリーを

ポースケクリム(påskekrim)と呼ばれる出版ジャンルがあります。
ポースケ=イースター休暇中に読む、クリム=ミステリー小説という意味です。ポースケ前になると、書店にはこのポースケクリムが幅をきかせているのですが、どうやら、ソンメルクリム(sommerkrim=sommer=夏、krim=ミステリー)というジャンルも存在するのでは?という記事を見つけました(Aftenposten紙2010年7月24日)。
ご紹介いたしましょう。

この記事で笑えるのは、まず夏にみんながどんな本を借りているかを調査するのに、記者が図書館にコンタクトを取ろうとするのですが、悪戦苦闘しているところ。
オスロのDeichman(ダイクマン)図書館に電話しますが、「担当者は2時半に帰りました」という、冷たい答えが返ってきたのみ・・・。
公務員は夏になると3時半に帰れると聞きましたが、2時半でもいいんですね~。いや~、うらやましい限りです。

記者は次にベルゲン公立図書館に電話し、ようやくコメントを取るのに成功しました。
「そうですね、人々はミステリーを借りる傾向がどんどん増えているようです。もちろんこの時期になると、その手のジャンルの出版が増えることと関連があるでしょう。
3,4年前、私は”人々はミステリーも借りるけど、同じくらい純文学を借りてます”と答えていましたが、もうこの常套句は通用しません。特に夏や休暇中になると、ミステリーの数が増加します。」
記者は、「どうして休暇中にミステリーを読むと思いますか?」と質問をしますが、
それに対して「みんなリラックスしたいのです。海岸で寝転がって読むのに、ライト感覚で読めますしね。重たい古典は適さないでしょう。」という回答でした。

本という媒体だけではなく、CDブックも人気の様子。ほとんど棚は空っぽ状態ということで、やっぱり人気のジャンルはミステリー。休暇中、ドライブしながら電車に乗りながら、聞く人が多いのでしょうというコメントでした。

次にトロンハイムの図書館へコンタクトを取ろうとしますが、「休暇中は誰が担当者か分からないわね~」というお答え。日本で同じ対応をしたら、怒った利用者が、新聞の投稿欄に投稿しかねませんね・・・。

再び記者はオスロの図書館へトライ!
今度も、担当者が見つからないとかあちこちたらいまわしされますが、何とか話ができる人とコンタクト成功!「ミステリーが人気。」という確認が取れました。

記事には、ベルゲン、スタヴァンゲル、トロムソ、オスロ、トロンハイムの図書館のトップ10貸し出し本リストが載っています。
やっぱり人気のJo Nesbø。ベルゲン、スタヴァンゲル、トロムソで1位で、他の図書館でも余裕のトップ10入りです。他に健闘しているミステリー作家は、Karin Fossumですね。

いずれにしても、夏休み中の取材は大変だということが分かりました。
ノルウェー人にとっても同じです。

ここは大学の図書館です

2010年7月26日(月)
ノルウェー映画、見参!

暑い日には、寒い映画はいかがですか?
ということで、埼玉県川口市で開催されている「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2010」で、寒い景色満載のノルウェー映画を観てきました。

タイトルは、「マジック・シルバー」。オリジナルタイトルは、"Julenatt i Blåfjell”(青い山のクリスマスの夜)です。
ジャンルは、子ども向けファンタジー映画。都会の汚濁にまみれた心を清めてくれますように・・・と祈りながら、オープニングから気合を込めて画面を見つめました。

舞台は、青い山の妖精の国。そこには青い衣服を身に付けたnisse(妖精)たちが、平和に暮らしています。
Fjellrosa(山のバラ)と呼ばれる王女は、まだあどけない少女。彼女は臆病な性格で、妖精の国の外から出ることができません。王女を心から愛する優しい父王は、段々と死期が迫っており、父を救うため、彼女は人間が住む下界に出ることを決意し、そこから冒険が始まります。
彼女は臆病な性格を克服し、王国の危機を救えるでしょうか??

物語は、ノルウェーのnisse(ニッセ)信仰を知っているとより深く理解できるでしょう。
ニッセは山や森、そして納屋や家畜小屋に住んでいると思われています。
そして昔の人々は、納屋や家畜小屋に住んでいるニッセに親切にしてあげると、見返りに家畜や作物を大事にしてくれると考えていました。
この言い伝えから、クリスマスになるとgrøtと呼ばれるミルク粥を、子どもたちが納屋や家畜小屋のニッセに置くという習慣ができました。

映画はほのぼのとした素朴な味わいを保ちつつ、終わりました。
上映後、2人の監督と観客の質疑応答が行われました(通訳は英語)。
監督は、Katarina Launing(カタリーナ・ラウニング)とRoar Uthaug(ローアル・ユートハウグ*パンフレット表記による)という男女のコンビです。
何でも、本作はノルウェー国外で初めて上映されたとのこと、光栄ですね!
質問の中には、「お粥は塩で食べるのですか?」というものがあって笑いを誘いました。ノルウェーのgrøtは砂糖とシナモンで食べますから、日本のお粥とは似て非なるものですね。

そう、サプライズがありました!
ノルウェー語で監督に質問された方がいたのです。
ノルウェー語教室の生徒さんでした。まだ4月から始めたばかりなのに、すご~い!と驚きと感動でウルウル。
でも通訳さんに「日本語で話してください」とたしなめられていました・・・・。

ちょっとだけ監督たちと立ち話ができました。
Roarさんは、日本で「コールドプレイ」(Fritt Vilt)というホラー映画で知られている監督さん。ホラーとほのぼのファンタジー映画の監督をやるなんて、びっくりした、みたいなことを言ったら、「人を楽しませるという共通性があるんだよ」とのお答え。なるほど~。
Katarinaさんは、滞在先の浦和で、昨日、お神輿を見たと感激していました。
「あんなものはノルウェーにはないでしょ?」はい、おっしゃる通りです。
あと2日、フリーがあるので、東京で行きたいところ、やりたいこと、観たいものがたくさんあるとのことでした。
次回作のプロジェクトも複数あるそうですよ。
この「マジック・シルバー」の一般上映も含め、Roarさん、Katarinaさんの作品が日本で再び観られますように・・・、と念じつつSKIPシティを後にしました。

映画祭の事務局の方には、たくさんのご厚意をいただきました。
ここに改めて、感謝を申し上げます。
来年の映画祭にも、ぜひノルウェー映画をひとつよろしくお願いいたします!

素敵な監督のお二人です!
(c)SKIP CITY IDCF 2010

2010年7月21日(水)
おうち大好き

ノルウェー人はおうち大好き。
塗ったり、貼ったり、直したりが大好き。
夏休みは絶好のおうちリフォームの季節です。
Aftenpostenの関連記事をご紹介しましょう(2010年7月21日)。

リフォーム道具がそろうお店で、若いカップルが買い物に夢中です。二人は、オスロ近郊に築50年の家を購入。となれば、リノベーションが必要となります。
「自分たちでリフォームをするのですか?」という記者の問いに、
「できるだけ自分たちでやります。取り壊す作業はだいぶやったので、ペンキを塗る作業もやるつもりです。」とのお答え。

ヨーロッパの統計によると、家のリフォームにお金をかけるトップはデンマーク、次いでノルウェーとのこと。これは、持ち家率の高さと関連があるでしょう。
専門家によると、「昨年の1軒あたりのリフォーム平均金額は、23600クローネ(約35万円)」。
ノルウェー人のリフォームにかける金額は年々、上昇してきましたが、リーマンショック後は下降しました。しかしその後、また徐々におうちにかけるお金は上がってきているようです。

「ペンキ塗りが最も頻繁に行われる行為です。大体、半年に1回でしょうか。」ひぇ~。

だからあんなにお菓子のような家が並んでいるのですね!納得のコメントです。
家の中のペンキ塗り、外のペンキ塗りに次いで多いのは床の張り替えだそうです。
毎年、何らかのリフォームをしているノルウェー人は10人中7人。
業者ではなく、自分たちで作業を行う人が多いことも調査で分かっています。

やっぱりノルウェー人はおうち大好き、が再確認できた記事でした。

おうち関連のお店です

2010年7月9日(金)
オスロマラソン人気です

日本でもランニング熱が高まっていていますが、ノルウェーでも事情は同じようです。
Aftenpostenの記事(2010年7月8日)からご紹介しましょう。

そういえば、ノルウェー語で「マラソン」ってmaratonって言うんだな~とこの記事で再確認しました。「マーラトン」ってインド料理の名前みたい・・・って脱線してすみません。

9月25日と26日にオスロマラソンが開催されます。一回も見た記憶がないのはさておき。
参加申し込みは、14000人を超えており、この数は昨年の同時期と比較して、2倍も増えているそうです(参考までにオスロの人口は約50万人)。

日程が2日に分かれていますが、初日が3キロの「朝食ランニング」と「子どもランニング」といったプログラム。「朝食ランニング」なんて、日本のマラソン大会にはあるんでしょうか??

問題は2日目です。42キロ、21キロ、10キロコースのメニューになっていますが、こちらの申し込みがすでに許容人数の限界に近付いているとのこと。運営委員会では、参加者数の上限設定を検討しているそうです。

ランニングに関わらず、サイクリング、クロスカントリーといった運動は、(前からそうだったと思うのですが)、近年、さらに人気が高まっているとのこと。
来年のオスロマラソンはさらに人気が高まるのでは・・・と予想されています。

今年のオスロマラソンの参加者の約半数は女性ランナーたち。
どこまでも、「男女平等」なノルウェーに感心しきりです。
日本は、議員数では負けているけど、女性ランナーの数と質では負けていないでしょうか?

絶好のランニングスポットでお散歩してます

2010年7月1日(木)
お金持ちすぎるノルウェー人

ノルウェーに行くたびに感じるのですが、「え?この人も?」というような知識人でさえ、安いトイレットペーパーを買うために、嬉々としてスウェーデンにまで買い物ツアーに出かけるパターンが増えている・・・という事実。
物価の安いスウェーデン、通貨の弱いスウェーデンでは、ノルウェー人にとって天国なのでしょう。ですが、徐々に笑えない段階にまで来ている地域があるようです。

Aftenposten紙(2010年6月26日)の一面は、「多くのスウェーデン人は、バカンスの天国を買収するノルウェー人にうんざり。もはや十分すぎるほど十分」と書かれて、ノルウェーとの国境沿いの街、スウェーデンのStrömstadの様子を特集しています。

ノルウェー人がこの街で買うものはお酒やたばこ、肉といった日用品だけではありません。
休暇を過ごすためのヒュッタ(セカンドハウス)を買うノルウェー人が増えています。
冒頭、屋台で働くスウェーデン人の女の子のコメントが紹介されています。
「ここはとても素敵な場所。私も恋人も段々とここで落ち着きたいと思っている。でも、あまりにも高すぎます。ノルウェー人が全部買ってしまうから。」
ノルウェー人の旺盛な不動産購買欲は、この1万2千人あまりの人口の街の不動産価格を上昇させてきました。

別の女の子のコメントが載っています。
「ここに引っ越してきたいけど、値段が高すぎます。ノルウェー人が不動産価格を吊り上げてしまいました。おまけに、彼らは巨大なショッピングセンターも作ってしまいました。中心地は壊滅的です。」
そう、ノルウェー人はここが「儲かる」ことが分かってショッピングセンターやホテルの買収に動いたのです。

別のスウェーデン人男性は複雑な心境を語ります。
「ここはスウェーデンでも最も低い失業率で、ノルウェー人のお金でちゃんと暮らすことができます。でもだからといって、私たちのことを無視していい訳ではないんだ。」

特集には、港に停泊しているヨットの写真が載っています。ノルウェー国旗がはためくヨットの数々。スウェーデン人のヨットマンは語ります。
「ノルウェー人はいつも一番大きなヨットを持っているよ。彼らはとんでもない大金を持っているに違いない。」

ノルウェー人色の強まるこの街は、このままノルウェークローネの流入を止めずに、「発展」していくのでしょうか?
こっちにも、そのマネーを落としてくれればいいのに、と零細ノルウェー業を営む日本人は遠い目をして、パソコンのキーを叩きます。

スウェーデン国境との橋

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