2013年夏 オスロところどころ


その13〜読書会に参加して〜

2013年6月19日(水) 晴れ

もう明日の出発を控えて1日しかありません。
毎日、好き勝手で歩いていましたが、今日はお世話になっているアウドさんと一緒に行動をともにすることにしました。
朝、ゆっくりコーヒーを飲みながら、「年金生活者は働かなくても、お金が入って本当にいいわね」と新聞をめくっています。
日本の年金は・・・・将来もらえる可能性低いなぁ・・・とため息です。

アウドさんは、女性の人権にずっと関心を持ち続け、現在は、同年代の女性たちのグループと一緒に「読書会」を催しています。
以前、高齢者センターの職員が、「高齢の男性は家にこもってしまって外に出てこない」とぼやいていましたが、やっぱり女性の方がアクティブな印象です。

読書会メンバーオスロ中心の Majorstuen (マヨールスチューエン)駅のすぐ近くに、みんなの集合場所のアパートがあります。
ノルウェーを代表するチョコレートメーカーの Freia 一族の女性が「女性たちのために使ってほしい」と、アウドさんが所属している「オスロ女性協会」に寄贈したそうです。

11人くらいの服装もまちまちな女性たちが集まってきました。
コーヒーや紅茶を飲んだり、オープンサンドを食べたり、まずおしゃべりしながら、そして課題の本について話し合います。
課題の本は、フィンランドの女性作家。
芸術家の夫との結婚生活の難しさについてつづられた内容のようです。

ノルウェー人で感心するのは、みんな自由に思っていることを言って、そしてみんながちゃんと耳を傾けること。
自由闊達に、ディベートが続きます。
笑えたのは、みんな口を揃えて「フィンランドは、ノルウェーとは全く違う」を強調していたこと。
日本人からすれば「同じ北欧なのに・・・」なんですけどね。

あと、前後のつながりは忘れてしまったのですが、誰かが「男と結婚する理由が、“彼が優しいから”なんて・・・」と言って一同、「ホント、ダメよね〜、そんなの」と同意。
日本では「優しい人」って結婚したい配偶者人気トップ1位なんですが、ノルウェーではダメなんでしょうか・・・・。
熊と素手で闘えるとか??

読書会は終わって、夏休み最後の会ということで、ワインを開け、さらにおしゃべりが続きます。
メンバーは、翻訳者やNRK(ノルウェー国営放送)のジャーナリスト、発展途上国援助活動をしている人など様々。
熱心に議論/そういう意見もあるわね

やはり日本人でノルウェー語を話している私は、興味を引くらしく、いろいろ質問されました。
「読書会の感想は?」と聞かれましたが、「こんな風に、自由な雰囲気で、刺激的な時間が持てるのはすごくうらやましい」と答えました。
別に強制出席という訳でもなく、テキストもみんなの意見で決めていき、自分以外の意見を聞けるのは、活動を続けるうえで理想だな、と感じました。
バスでアイスはOK
ノルウェーにいると、興味が同じ人たちが簡単にグループを作って、活動しているさまをよく見るので、日本で出不精で、無趣味な私としては見習いたい限りです。
そして、年金生活者の皆さんは、体育系にしても文化系にしても、積極的に社会参加しているのが、改めて素晴らしい〜と感じました。

さて、皆さんと別れて、アウドさんと今日の残りのプログラムへ向かいます。
(つづく)


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