2013年夏 オスロところどころ


その11〜ハイスクール訪問!A〜

2013年6月18日(火) 快晴

カフェテリア広いカフェテリアのスペースが、目前に広がっています。
見ていると、先生たちが思い思いに一緒に座って談笑している様子。
M先生のマネをして、私も無料でもらえるデニッシュや果物、あと飲み物(コーヒーor紅茶)を取ります。
この日はいい天気だったので、屋外のテーブルの方が人気のよう。
私とM先生は、屋外へ出て、他の先生たちが座っているテーブルに混ぜてもらうことにしました。

先生たちは、「なぜかノルウェー語を話す日本人」に興味シンシンの様子。
「どうしてノルウェー語が話せるの?」
「ノルウェーに住んでいるの?」
「ノルウェーのどこで勉強したの?」
「今はどんな仕事しているの?」
・・・もうこのあたりの質問は、それこそ数えきれないほど受けていたので、答えるのは簡単です。
東京でノルウェー語教えている、と説明すると、
「え?ノルウェー語習いたいなんて日本人がいるの?」
と反応されるのにも慣れました〜。いるんですよ、はい。
どうやら先生たちは、カメラ片手に学校のいろいろな場所で写真を撮っているナゾのアジア人=私のことを「新任の先生」と勘違いしていたようで、爆笑しました〜。
だから、「私、何もできませんよ〜」と真実を告げました。
ノルウェーの高校で日本人がノルウェー語教えるなんて・・・想像しただけでムリです!

アナログな予定表私へのヒアリングもひと段落したので、ノルウェーの高校について「実態」に迫るべく今度はこちらが質問をする番です。
・・・と思いきや、またもや先生たちから
「で、ノルウェーの高校は日本の高校と比較してどう?」と聞かれました。
「日本の高校は制服がある場合がほとんどで、校則が厳しい学校もあります。あと、いい大学に入るための競争が厳しいですね〜。ノルウェーの高校はゆったりしていて自由な感じ。先生のことをファーストネームで呼ぶのは、信じられません」
と答えると、先生たちは苦笑まじりに「自由すぎるのよね〜」みたいな反応。
「あと夏休みに宿題がないのも信じられませ〜ん」と言いましたが、これはノルウェーでは「ごく当然のこと」なので、「なぜそれが不思議なの?」という感じでしたね。
「ノルウェーの学校では保護者会には、両親そろって来るんですか?」と聞くと、「そうね、二人とも来るのがほとんどね」とある先生が答えましたが、「それか二人とも来ない場合もあるよ」とM先生が皮肉っぽく答えます。

科目別・先生たちのワークスペースそれから、気になる質問として「いじめ問題」についても聞いてみました。
「日本の学校ではいじめ問題が深刻なのですが、ノルウェーもあるんですよね?」
「確かにノルウェーの学校でもいじめはあるけど、学校ごとで全く深刻さは違う」とのこと。
見学させてもらった高校は、比較的、ゆとりのある家庭の子どもたちが通う学校なので、それほど深刻な問題があるようには見えませんでした。
逆に先生から、「日本ではどんな子どもがいじめの対象になるの?」と質問されたので、「おとなしかったり、成績が悪かったり、家が貧しかったり・・・」と自分には子どもがいないので、想像しながら答えます。
すると「ノルウェーも全く一緒よ」とのこと。
そしてなぜか先生の1人から、「日本は自殺率が高いのよね?」と質問されて、今度はこちらが苦笑しちゃいました。
・・・というのも、日本に留学しているノルウェー人が、「北欧から来た、というとよく日本人から“自殺率が高いイメージ”って言われるんだ〜」とこぼしていたのを覚えていたので・・・。
さんさんと太陽が輝く中、先生たちは忙しかった試験を終え、これから長〜い夏休みのことで頭がいっぱいのよう。
日本の学校と違ってノルウェーの学校には「部活動」という面倒なものもないので、丸々フリーです。

図書館の雑誌コーナーおしゃべりタイムを終えて、充実した図書館などを見せてもらい、廊下を歩いていると、「日本の方ですか?」と日本語で声をかけられ驚きました!
声の方へ振り返ると、黒髪の男の子が座っています。
お話すると、日本人とアメリカ人のハーフで、今は日本人のお母さんがノルウェー人と再婚したので、ここに通っているとのこと。
「この学校どう?」と尋ねてみると、「退屈・・・ここには何もないんだ。
もうすぐ夏休みで東京へ帰れるのが楽しみ」との返事でした。
まぁ、これくらいの年の男の子だったら、当然の感想かもしれませんね〜。

見学は終わりました。
それにしても驚いたのは、「日本から見学に来ました」の一言だけで、こんなにもオープンに学校見学をさせてもらえたことです!
お話した生徒や先生、皆さん、感じが良くてとても楽しい体験でした。
(つづく)


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