2014年 ノルウェーへの旅   
           その5〜子どもたちの行進(barnetog)〜
    

うわ〜、このナショナルデー連載、かなり長くなりそう・・・。
写真見ているだけでめまいが。

5/17日の朝。私は後から合流した日本からやってきた友達と一緒に、ホテルで朝食を食べていました。
17.mai frokost なるものがあります。
これは「5/17の朝食」という意味で、たくさんのレストランやホテルで用意され、豪華な朝食メニューとなっていますが、予約が必要です。
私たちはフツーにホテルのビュッフェスタイルで朝食を食べたのですが、すでに気分は「ナショナルデー」だよ!が散見されました。
お、bunad (ブーナッド)「民族衣装」を着た女性を発見!

朝食

この「ブーナッド」は地方ごとに色やデザイン、装飾や刺繍など細かい点が異なります。
なので、「あ、あれは北ノルウェーのブーナッドね」とか「ハルダンゲルのもの」と分かる仕組みになっているのですが、私はブーナッドの専門家ではないので、大体しかわかりません。
ブーナッドは、結婚式や大きなパーティなどでも着ることができますね。

そしてホテルのレセプショニストもブーナッド着用で仕事しています!

ホテルマン

ブーナッドの着用率は圧倒的に女性が多いのですが、最近では男性も着る人が増えたという話を聞いたことがあります。

ホテルで「子どもの行進は何時から始まるの?」と尋ねたら、「10時から」とのこと。
急いで街に国旗を持って繰り出します。

「子どもの行進」=barnetog (バーネトーグ)は、ナショナルデーの行進でも大きな注目を集めます。
そもそも、なぜ5/17に人々は行進するのでしょうか?
ノルウェー憲法が制定されたのは、1814年。ノルウェーの統治国はデンマークからスウェーデンに移ります。
スウェーデンはノルウェー憲法の存続は認めました。
スウェーデンからの独立を望む人たちは、段々と各地で5/17に集まって行進を行いますが、統治国のスウェーデンは面白くありません。
逮捕者も出ました。
5/17のお祝いは、当時の文化人たちがイニシアチブを取って始まりますが、やがて「子どもたちの行進」も含まれるようになりました。

そして現在。
学校ごとに、子どもたちがブーナッドやフォーマルな洋服を着て、国旗を降りながら行進します。
慌てて街の中心(カールヨハン通り)へ出ると、人・人・人・・・・一体、人口の少ないこの国なのにどうしてこんなに人が?という疑問です。
小柄な体を生かし、何とか写真撮影できるよう人並みをかき分けます。

barnetog

子どもたちの親が熱心にカメラやビデオを持って撮影している姿があり、まるで日本の運動会のよう。
オスロという土地柄もあるのですが、子どもたちの行進も明らかに「外国人」と分かる人も含まれます。

移民

学校によっては、ノルウェー人が多い学校や移民の子どもたちが多い子どもと両方あって、まさに「現代のノルウェー」を表していました。
国籍はどこであれ、ノルウェーのナショナルデーを一緒に祝う気持ちは変わりは
ないんだなぁ、と感慨深いものがあります。

カールヨハンを下から(中央駅)上へ(王宮)へ向かって歩いていきます。
というのも、王宮のバルコニーには王室一家が手を振っているから、「見たい!」と思ったのですが・・・・。
あまりの人とそして暑さ!(そうなんです、予想が外れてすごく暑かったです)。
この人並みを前に、「もう無理」と判断しました。

雑踏

あまりに疲れたので、横道に入ります。
すると、5/17の名物、ホットドックが売っている屋台が幾つか出ていました。

雑踏

ホットドックやアイスは、子どもたちが大好きなナショナルデーの食べ物です。

あらかじめ、ノルウェー人の友達から「ともかく5/17は疲れる日だからね」と何度も念押しされました。
汗をかきつつ、世紀の祝祭からドロップアウトしないように、観察を続けます。
興味深い人や物たちが、たくさんいました〜。
気合を入れて、写真を撮り続けます。


(つづく)

norway yumenet official blog 140630より転載しました−



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