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●衣食住の優先順位は? ![]() 「衣食足りて礼節を知る」という諺。これが、本当ならノルウェー人の大半は「礼節知らず」になってしまう! ....とは、大げさですが、「衣食住」の優先順位に関して言えば、「住」が圧倒的で、「衣」と「食」はかなり個人差があると思います。 要するに、とんでもない服の趣味の人、とんでもない粗食で毎日暮らしている人がいる反面、とんでもない悪趣味な家に住んでいる人は、ノルウェーではごく少数派ではないか?という意味です。どんな人でも、ある標準以上の家とインテリアに囲まれて、暮らしているなーというのが、感想です。家の中をどれだけ、「cozy」(ノルウェー語でkoselig)な雰囲気にするか気合入ってます。 ![]() 「居」に重点を置き過ぎなのか、それに比べて気合が入っていなかった「食」と「衣」ですが、これも変化してきています。あくまでも、大きな町が中心ですが、様々な食材も増え(大根とか、ほうれん草とか)、レストラン、カフェも増えています。また、「衣」に関して言えば、最近の高校生は、服にずいぶんお金をかけるようになったとよく報道されていました(田舎では、未だにアディダス使用率がとても高いですが)。 1回だけ、オスロの高級レストラン「Aqua」で食事をした時(というよりおごってもらった時)、周りのノルウェー人があんまりめかこしみ、ちゃんといた格好をしていたので、びっくりしました。「誰も、リュックしょってない!」「誰も、スーパーの袋持ってない!」「誰も、ノルウェーセーター着てない!」。このお店は「Pen」という日本の雑誌でも、紹介されてました。新しいノルウェー人像を見たければ、どうぞ「Aqua」へ! (更新日:2000年11月) ←戻る |
● スウェーデン人からカモられてる気がするのですが... こんなことを言うとノルウェー人に怒られそう。でも、ノルウェー人を愛する私としては、このままスウェーデン人にカモられているノルウェー人に目を覚まして欲しいのです! 1)スウェーデン国境沿いでカモられるノルウェー人 ![]() 普通、イースター休暇中はお店は閉まってしまいますが、今年のイースター休暇で、スウェーデンのこうした大型店舗が1日営業日を長くしたので、ノルウェー人はわんさか国境沿いまで買い物ツアーに出かけ、記録的な売上を更新したそうです。が、実は「ノルウェーより高い」物も中に含まれていたらしく、お客さんの中には「損した」と言ってる人が新聞に出ていました。 因みにノルウェー人の友人の中には、「ああいう所の肉はサルモネラ菌が入っているから危ない」という人もいます。確かにデンマークでも「狂牛病」騒ぎがありました。国境沿いの店では、どうなんでしょうか? あと、こうした大型店舗の成功によって、スウェーデン人の雇用にノルウェーは多大な貢献をしているそうです。トレビヤンですね。 2)IKEAでカモられるノルウェー人 ![]() スウェーデンを代表する大企業「IKEA」には、シンプルな家具や生活用品が手頃な値段で売られています。 が、ノルウェー人の「IKEA」好きは、スウェーデン人を上回るかも?ってくらいみんなのIKEA依存度は高いです。新築、改装、引越しの時にはIKEA。休みの時にも何となくIKEA。新学期が始まる前にIKEAなどなど。 学生寮のコインランドリーを使用している時、ほぼ90%以上の学生が、IKEAのランドリーバックを使ってました。その他、バスタオル、タオル、ふきんもほぼIKEAが独占状態。まさに、IKEAのひとり勝ち。ノルウェーのライバル企業がないのが、寂しいです。 ただ、IKEAの困った点は、家具は組み立て式がほとんどで、すんなり組み立てられるノルウェー人は少ない、ということでしょうか。 3)H&Mでカモられるノルウェー人 旅のページでも、触れたH&Mですが、もう1回説明すると、スウェーデンが本社の安い洋服屋さんです。ほとんど、南ヨーロッパ製でしょうか。安いですけど、品質的にもデザイン的にも「ワンシーズン勝負」です。 ここの服を着ている人がとても多いので、町を歩いていると「あ、H&Mの服だ!」とばれてしまう確率は高いです。でも、ノルウェー人はそういうことも気にしないだろう。 ノルウェー人とH&Mのつながりの深さを示すエピソードを、以前、ノルウェーにホームステイした日本人の学生さんから聞きました。彼女が高校の旅行で、ベルリンまで行った時、彼女のクラスメートは、街中のH&Mを見つけ、喜んで入っていったそうです。ベルリンまで来てなんで?行動のすりこみはおそろしいですね。 (更新日:2000年11月) ←戻る |
●Smilende jenter−微笑む女の子たち 友達が南スウェーデンのオレフォスという有名なガラス工房に留学している時、彼女を訪ねに、南スウェーデンの田舎に行きました。その時、見知らぬ人同士でも、道で会えば「Hej!」と挨拶しているのに驚きました。当時、私も西ノルウェーの田舎に住んでいましたが、そういう習慣はなかったからです。 その代わりというか、不思議な習慣はありました。見知らぬ人でも微笑みかけてくるのです。ただ微笑んでくる人は、若い女の子を始めとする女性に多かったです。三木宮彦さんの「ムンクの時代」という本に、ノルウェー男性はまるで怒っているようなこわい顔で道を歩いているというような記述がありましたが、確かに微笑みかけてくる男性は少なかった気がします。 やはり不思議な感じがしました。最初は私が外国人だからかな?と考えていましたが、クラスメートも同じような体験を言っています。中には、ノルウェー人とあまり見分けのつかない女の子もそう言っていたので、外国人説は捨てました。 人間やはり微笑みかけられると、微笑み返すものです。私は日本にいる時より、よほど愛想よく歩いていました。 ノルウェー人の女の子に正統派美人は少なかった気がします。後にストックホルムに旅行した時は「なんでこんな美人が地下鉄の改札で働いてるの?」って思ったぐらいでしたが...。でも、ノルウェー人の女の子は、微笑むととてもかわいく見えました。素朴な味あい、と言ったところでしょうか。 去年の夏から今年の夏までは、オスロにいましたが、その時にはあまりsmilende jenterは、見かけませんでした。やはり都会と田舎の違いでしょうか?オスロには人が多いから、いちいち微笑んでいると、変なアンケートお姉さんが寄ってきてしまうからでしょうか?まだナゾは解明されていません。 (更新日:2000年12月1日) ←戻る |
●冬の光−窓辺のクリスマス風景 ![]() とかく冬は暗いノルウェー。憂鬱になるのも無理はありません。しかし、クリスマスが近付くにつれ、町は活気づきます。オスロの大通りカールヨハン通りにあるグランドホテルや国立劇場横にあるコンチネンタルホテルは、11月末から早々にクリスマス飾りつけをします。それに対して、「最近ますますクリスマスの商業化がひどい」とお嘆きの方は、どこでも同じでしょう。 派手になりがちな町の風景に比べ、普通の家の窓辺にあるクリスマスの飾りはもっとシンプルで、心がなごみます。雨戸もなく、カーテンも閉めない窓辺に、電気でつくロウソクの飾りや、やはり電気でつく大きな星型の飾りは、暗い冬の景色を背景にして、美しく浮かび上がっています。日本ほど交通網が発達していないノルウェーでは、歩く機会が多くなりますが、冬の楽しみは、そうした窓辺を眺めながら、雪道を散策することでしょう。ただし、凍った道はとても滑りやすいので、見とれすぎは要注意です。 ![]() (更新日:2000年12月16日) ←戻る |
●偶然の出会いが多い国 日本のドラマなどで、あまりにも「偶然の出会い」が多用されていることに鼻白んだ経験がある方は多いと思います。舞台は東京なのに、どうして簡単に、外出先で友達や片思い中の人に、ばったりと出会えるのでしょうか?普通だったら、知り合いに偶然、出会えることなどほとんどなく、会うためには、メールで約束をして、それでも当日、携帯で「今、どこ?」なんて確認しあわなくては、目指す人に会えないというのに...。 脚本がご都合主義、といえばそれまでですが、ご都合主義がまかり通ってしまうのが、ノルウェーかもしれません。なにせ、首都オスロでも「偶然の出会い」があふれているのですから。私自身、オスロを歩いていて、知り合いや友達にばったり会って、驚いた経験が何度もありますし、知人のノルウェー人にリサーチしても、「よくあること」だと聞きました。どうしてでしょうか? 人口が少なく、出かけるところが限られている。 ...これに尽きますかね?やはり。 首都オスロといっても、人が集中する店や地域は限られています。例えば、在ノル日本人の方々が買い出しによく利用するのは、「Smart Club」という郊外スーパーだし、また普通のノルウェー人が利用する移民系のお店も、ある場所は集中してます。カフェの数も限られてます。金曜日の夜、映画を観終わって、カフェに入ろうとしましたが、行ったカフェはどこも満員で寒いオスロの街をさまよった経験があります。一緒にいた友達は、「これが首都なんて信じられない!」とぶつぶつ言ってましたが、人口数を考えるといたしかたないのでしょう。 有名人に会う確率も高まります。日本にいる時より、多くの有名人を、しかも短期間のうちに見ることができました。サインをもらったこともあります。皇太子は大学で2回見ました。 オスロがこういう状況ですから、地方の状況は想像できますよね。 ですから、ノルウェーでは日本のご都合主義ドラマの脚本が、何の違和感もなく、受け入れられるでしょう。 (更新日:2001年1月19日) ←戻る |
●ファッション性 or 必然性?−スキンヘッド考 「スキンヘッド」−別名「はげ頭」。多いです、ノルウェーの街角に。別に統計を取ったわけではありませんが、よく目につきます。 ...といっても、ノルウェーには高校野球なるものは存在しませんし、みんながみんな「ネオナチ」や「フーリガン」という訳でもありません。ではなぜ、いい若いもんが、この髪型を選ぶのでしょう? 理由は幾つかあると思いますが、次の2点に絞りたいと思います。 1)純粋なファッション性 2)ファッション性に見せかけた必然性 この2つを見分けるのは、非常に難しく、長年の観察および研究蓄積が必要でしょう(大げさ?)。 まず、1)ですが、例えば、バンド関係、アーティスト関係が考えられます。髪の量はちゃんとあっても、「ファッション至上主義」により剃髪してしまう人々。他に髪型の選択肢はあるけれど、スキンヘッドにでもするか、というノリですね。 さて、問題は2)のカテゴリーです。長年にわたってノルウェー人の頭部を観察した結果、このカテゴリーこそが、スキンヘッド野郎たちの最大派閥とにらんでいます。かの地で、短期間でも暮らした日本人は、おのれの髪の量の多さに比べ、ノルウェー人は男女を問わず、髪の量が少ないことに気付きます。とりわけ、男性の頭部は、「さびしー!」と叫びたくなる人が、たとえ大学生でも多いのが実状です。 ここで、わずかな髪の量を死守し、すだれ頭になるか、いさぎよく剃ってしまうか道は分かれます。 もし、前者を選んだ場合、「潔くない」、「よけい髪の毛が寂しく感じられる」という評価がついてくるでしょうが、後者を選んだ場合、「もしかして、ファッションでこういう髪型にしているのかしら?」と女の子が勘違いしてくれることがあり得ます。そうすれば、めっけもん。それっぽいおしゃれな洋服やメガネなどをコーディネートすれば、更にスキンヘッドのファッション性は高まります。彼らにとっては、スキンヘッドしかない、という状況です。 ...ノルウェーあんちゃんたちのスキンヘッドを見るたびに、こうした邪推をしてしまうのですが、考え過ぎでしょうか?それとも、当たってるでしょうか? (更新日:2001年2月18日) ←戻る |
●恋人募集欄に、ノルウェー人「シャイ」説を探る 「ノルウェー人ってシャイだよねー」。 と言う声を、外国人からもノルウェー人からも、よく聞きます。確かに、特にノルウェー男性は、お酒でも入らない限り、己の存在を、周囲10cmくらいにしか、アピールできない人が多いです(飲酒時は、10mにまで、範囲は広がる)。 そんなシャイな彼ら・彼女らは、当然、自慢とか自己PRも苦手だし、オクテですが、まれに、「自己を開放する場所」で、普段の「シャイ」をかなぐり捨て、おのれの存在をアピールしまくります。 それは、新聞の恋人募集欄で見つけることができます。 ノルウェー留学中、まだ新聞もろくに読めなかった頃、愛読していたのが、何を隠そう「私にお似合いの人、誰かいる?」(Noen som passer for meg?)欄でした。VGほど下品でないタブロイド紙Dagbladet(ダーグブラーデ)紙の名物コーナーです。このページは、読むのも簡単で、ノルウェー語を始めた方にもお勧めです。語学勉強しながら、ノルウェー人の人間性に迫れる素晴らしい企画物。 恋人・配偶者・友達募集の男女が、手紙をその欄に送り、掲載を待ちます(人気コーナーなので、すぐには載せてもらえない)。気に入った手紙を見つけた読者が、新聞社にコンタクトを取るシステムです。 ちょっと、手紙をのぞいてみましょう。まず、「何の障害もない50歳の方」より。「私は、モダンで人生経験のある50歳。身長は170センチで、ほどほどに痩せています(注:ちゃんと体重を書く人は少ない)。素晴らしい体型で、外出が好き。教育レベルも高く、仕事にも満足(略)。」 ここに投書してくる人は、ほとんどみな「きれい、スタイルがいい、教育を受けていて、仕事も満足、趣味は豊か、お酒は飲むけど、ほどほど。子供はいても、もう手はかからないetc」といった、粒ぞろいの方ばかりです。あと、50、60代でも自分のことを、「gutten,jenta」(英語のboy,girl)と言ってますが、こういう単語って年齢制限ないのでしょうか? こうやって、自分について語った後、どんな人を求めているかを、しっかりとリクエストしてきます。例えば、女性の人は、「あなたは背が高く、少年の心を持ち、アルコールは、たしなむ程度(注:これは重要!)。教育レベルも高く、仕事に満足し、趣味を持ち、人生を楽しんでいる男性」を望んでいると書き、男性は、「きれいで、優しく、子供好き(注:子持ち男性の場合、これは大事)、スリムで、自分より若くて、満足した仕事を持ち、趣味の豊かな女性」を求めていると書きます。「こんな人いるか?」とツッコミたくなるような投書ばかり。 殆どの人は、「なるべく顔写真を送って欲しい」と書いていますが、文中で、「私は、外見にはこだわらない」と書いている人でも、そうリクエストするのは、矛盾しているような.... ここ数年の傾向では、ロシア女性の投書が目立つこと。大体、英語で「私はロシア女性。身長170センチ。体重70キロ。子供が3人いてうんぬん。ノルウェー人と結婚したい」と、ズバっと直球勝負の文章です。ノルウェー人の、「人生を共に楽しめる人と、めぐり合いたい」とか、「友達を求めています」と、やや婉曲な表現に逃げているのと好対照です。 中には、「アジア女性と付き合いたい」と、のたまうノルウェー男性も、います。それを読んで、「え、うっそー」と喜んでいたら、私より在ノル経験のずーと長いベトナム人の友達が、「そういうのって大体、3回くらい離婚して、子供がうじゃうじゃいる船乗りが、家政婦代わりを探しているんだよ」と、冷めた調子で諭してくれたおかげで、私の夢は一瞬にして消えました。まあ、みんながみんな、そうではないとは思いますけど...。あと、「男性、男性求む」といった同性愛の方も、もちろんOK。 まあいずれにせよ、あれだけシャイなノルウェー人が、一体、どんな顔で、「私はきれいで、スタイルも良くうんぬん」と文章を書いているのか想像するだけで、楽しいです。「そんなに、恵まれた人がどうして、新聞で恋人探し?」なんて野暮なことは言わず、これからも、楽しませて頂きたいと思います。 (更新日:2001年4月2日) ←戻る |
●暮らしの中のエクササイズ&筋トレ 「毎日、ちょっとした時間を利用して、楽々、エクササイズ!」云々といったうたい文句を、通販CMで耳にしますが、ノルウェーで暮らしていると、エクササイズというか筋トレを、日常生活の中で「自然」と楽しむ(苦しむ?)ことができました。 まず、ウォーキング。特に、西ノルウェーに住んでいた時は、土地の起伏が激しかったので、きつい上り坂はつきものでした。楽しようと思って買った自転車でしたが、却って歩いている方が楽だな〜と感じるほど、上りはキツかったです。より運動度数が高いウォーキングやサイクリングを、嫌でも体験できました。田舎は交通手段がほとんどないので、車無き者は、自分の足だけが頼りです。 また、この国の郵便制度も、筋力アップに貢献してくれます。 郵便局の配達係は、ポストに入らないものは、運んでくれません。荷物などが届いた場合、「荷物が届いてます」という通知だけが、ポストに入れられ、その通知書を見ると、荷物は嬉しいけど、引取りのことを考えると、「う〜」とジレンマに苦しみました。やはり、西ノルウェーに住んでいた時、学生寮と郵便局の距離は、結構あって、しかも恐怖の上り坂が、途中にありました。重い変圧器や冬物が届いた時、途中で、荷物を捨てたくなるほど苦労して、寮まで運んだことも。真冬でも、汗ダラダラ。発汗作用もある素晴らしい筋肉トレーニングです。最後の方には、ずるくなり、車を持っているクラスメートに、擦り寄ったりしていて、せっかくの筋トレの機会を自ら放棄してました。 筋トレは、他の日常生活のシーンでも、行えます。 ドアを開けようとする時、「え?」と驚くほど重いドアが、オスロ大学にありました(今もあるでしょう)。もちろん、体の大きいノルウェー人は、苦もなく開けてますが、私の場合、踏ん張らないと開けれませんでした。手に紅茶入りの紙コップを持ちながら、このドアを開けるのは、筋肉プラスちょっとした技術がいります。 ただし、このドアの横には、身障者の学生や職員に配慮した大きなボタンのようなものがあり、そこに触れると、重いドアが自動に開いてくれたので、たまにズルして使ってました。またもや、筋トレの機会を自ら放棄してますね。窓も頑丈な作りで、日本の窓とは違い、開ける時に、ある程度の力が必要になる場合もあります。 オスロのトリッケン(路面電車)やバスに乗車する際、乳母車を引いている人を見かけると、周りの乗客が手を貸して、乳母車の昇降を手伝ってました。よく見かける微笑ましい光景です。ある日、トリッケンに乗っていると、乳母車を引いた女性が乗ってくるのを見かけました。積極的に立ち上がり、手を貸そうと、乳母車の足を掴んだ時、「うっ!」−ぎっくり腰になるかと思いました。「乳母車、重ーい!」 そうなんです。確かにノルウェーで見かける乳母車は、日本のようにスリムな乳母車と違って、秋の長雨にも、冬の豪雪にも耐えられるような頑丈な作りですから、重いのも当然。使いこなすには、筋力が不可欠でしょう。特に、地面が雪や氷で凍結した冬、恐怖の下り坂を、あの重い乳母車を走りながら、押している人を目撃した時、人ごとながらドキドキ。かなりの運動能力が、親には求められます。それとも、赤ちゃんを乳母車に乗せながら、さらなる筋力アップを目指しているのでしょうか? わざわざスポーツクラブに行かなくても、日常生活でエクササイズできる国、ノルウェー。お分かりいただけたでしょうか? かなり高齢な人でも、力強く、たくましいのも、納得です。 (更新日:2001年5月1日) ←戻る |
●特集!ノルウェーワッフルのレシピ 今回は管理人Yokoからお送りします! 掲示板でも話題になった「ノルウェーワッフル(vaffel)」の作り方です。ここに載せるレシピは私がノルウェー人の知人から教えてもらったものです。ただ、ノルウェーでもそれぞれの家庭でレシピは違っているそうなので、自分の好みで調整することをお勧めします! ![]() ◆準備するもの ワッフル焼き器(ノルウェーで売っているものを使う場合は、電圧の違いに注意!) ボール・泡だて器・おたま・ノルウェー製チーズスライサー(ostehøvel) 【材料(ワッフル6枚分くらい)】 卵(eggs) 2個 砂糖(sukker) 大2〜3 牛乳(melk) 500ml→好みでもう少し少なめでもいいかも 小麦粉(hvetmel) 300〜400ml ベーキングパウダー(bakepulver) 小1/2 カルダモン(kardemomme) 小1/4 →日本でも手に入るらしい 溶かしバター(smør) 大4 【トッピング(好みで)】 ノルウェーのブラウンチーズ(ヤギのチーズ・geitost) サワークリーム(romme) いちごジャム(syltetoy) バター ◆作り方 材料をボールに入れてよく混ぜます。 ワッフル焼き器はよく熱して油(またはバター)を馴染ませておきます。 材料を1枚分ずつ、流し入れ、蓋をしめて焼けるのを待ちます。 少し長めに、香ばしく焼いたほうが美味。 焼けたら、お皿にとります。 好みでトッピングをして食べます。チーズはスライサーで薄切りにして載せます。お洒落に食べたいなら、ナイフとフォークでいただきましょう。サワークリームといちごジャムはあわせると最高です。 このワッフルは、ノルウェーの家庭ならどこでも、必ずと言っていいほど自家製で焼いて食べています。更に、カフェのメニューの定番ですから、ノルウェーに旅行をすれば食べることができます。ホテルの朝食にも自分で焼くように置いてある場合があり、その時はラッキーと思ってどんなに満腹でも必ず焼いてしまう私です。人気があって順番待ちだったりもしますが・・・・・ ワッフルを食すときの、ノルウェー人の顔といったら、本当にシアワセそうです。特にいかつい顔のおじさんが、嬉しそうにジャムをのっけてほおばっている姿は、文化人類学を学ぶ上でも必見です。 なんだか今すぐ、無性にワッフルが食べたくなってきたのは、私だけではないはず!! (更新日:2001年6月2日) ←戻る |
●当世国際結婚事情−男女で異なる結婚相手の国籍 確かにオスロなど大きな町を歩いていると、明らかに外国人とわかる人を多く見かけます。外国人同士のカップルもいれば、ノルウェー人と外国人という組み合わせも目に付くでしょう。 そんな私の印象を裏付けるような記事を、夏のノルウェー滞在中、見つけました。以下、ダーグブラーデ紙による「国際結婚特集」の記事をご紹介しましょう(8月7日付)。 「10人に2人が外国人の配偶者を選ぶ」と大きな見出し(10人に2人って、5人に1人と一緒?)。国際結婚は着実に、ノルウェーで増えているようですが、この記事の注目している点は、ノルウェー人の男性と女性が選ぶ配偶者の国籍が異なることです。 1999年の統計から見てみましょう。 ノルウェー女性の配偶者国別 :1.スウェーデン(190), 2.トルコ(174), 3.デンマーク(147), 4.USA(134) ノルウェー男性の配偶者国別 :1.ロシア(337), 2.タイ(267), 3.スウェーデン(220), 4.フィリピン(195) 同じ年の統計によると、国際結婚をしたノルウェー女性は、1858人。その半分が、英国や他の北欧諸国など、ヨーロッパからの男性を選んでいます。ノルウェーにたくさん住んでいるパキスタン人と結婚した女性は、110人。 一方、国際結婚をしたノルウェー人男性は、3095人。6分の1が、タイ、フィリピンからの女性を選び、またヨーロッパで一番人気のある女性は、ロシア人となっています。 トロンハイム工科大学(NTNU)のブルッゲル教授(文化人類学)によると、これらの国の女性たちは、新聞などの「恋人募集欄」などでよく、「ノルウェー人男性と結婚を求む」広告を出している国の女性と一致し、そしてその結果が現れている、とコメントしています。 「若い女性が、田舎を離れ都会に移り、その結果、田舎に残った男性が外国人女性と結婚する例も多い」と、別の専門家は指摘しています。去年、男女平等センターを訪れた時、そこのスタッフから「ある地方自治体で、税金を使ってロシアまで”お見合いツアー”を実施したところがあり、問題になっている」と聞き、「そんなことがノルウェーで!?」と驚きましたが、過疎化は、ノルウェーでも日本と同じように、大きな問題。これからも、あり得るケースかもしれません。 さて再び、記事に戻って...。 同じ頁には、ヨーロッパ以外の男性を選んだノルウェー女性の例として、ノルウェー人女性とエクアドル男性の若い夫婦が紹介されています。ノルウェー女性(27歳)が、スペイン語を勉強するために、ラテンアメリカのエクアドルを訪れ、そこの男性(24歳)と恋に落ちました。「彼の家族に初めて会ったとき、彼のお母さんは、明らかに感じ悪く振舞った。私が外国人だから、とても懐疑的だったんです」と、当時の様子を語っていますが、徐々に彼の家族からも、受け入れてもらえるようになったそうです。 一方、ノルウェーを訪れた彼の方は、向こうの家族と会った時、言葉の壁はあってもきちんと接してもらったそうです。ですが、彼女の家族も、エクアドルからの恋人の存在にショックを受けたのは同じだったとか。 出会って半年後にノルウェーで結婚したふたり。彼はノルウェー語のコースを受講していますが、「言葉の壁は大変」とのこと。二人は、スペイン語で会話をしているそうです。そして、文化的な違いについては;「エクアドルの人々はとても開放的だけど、ノルウェー人と接するのは難しい」。Ummmm...これは個人差がありそうですね。 将来について、ふたりは「おそらく、ノルウェーでもエクアドルでもない、違う国で暮らしていくと思う」と語っていますが、うまくいくといいですね!(願望法)。 (更新日:2001年9月26日) ←戻る |
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