ノルウェー夢ネット企画・ノルウェー語入門コース

〜世界一暮らしやすい国の生活とことば〜

講座レポート


2005年10月〜12月に、ノルウェー夢ネット初企画の講座が開講されました。(概要はこちら
そこで、主催者としての反省点も踏まえ、開講実現に至るまでの道のりと、実際の講義の様子などについてお伝えします。



●そもそものきっかけ

ノルウェーを含む北欧に漠然とした興味や憧れを抱いている方は、案外多いのではないかと思ってます。
語学学校で学ぶほどではないけど、機会があれば何らかの情報を得たい、学習したいという方々を対象に、ノルウェー夢ネット企画・主催で何かできないか、とYoko管理人と一緒に2005年夏ごろから考えていました。

お悩み中に思い出したのが、2001年春に東京都立川市の公民館で実施したノルウェー語の講座です。
約30人ほどの受講者の方々は、幅広い年齢層で構成され、特にノルウェーや北欧に思い入れが強い方ばかりではありません。ただ受講のきっかけをうかがってみると、「旅行で行ってみたい」、「なんとなく北欧の自然に憧れている」、「小さい頃に読んだマンガに、ノルウェー人の登場人物がいたから」など様々でした。
その講座では、通常の語学学校のクラスと違いを出しました。1)語学レッスンの進度をゆっくり、2)毎回、テーマを決めてノルウェーの紹介をすること、の2点です。この時の講座の企画が、今回の新講座企画のベースになりました。

具体的に案を練っていきます。内容は、テーマごとのノルウェー紹介+初心者を対象とした語学レッスンの2本立てに決定。
なるべく多くの方に参加してもらうよう、1回だけの申し込みをOKにし、さらに毎週だと(私たちも)しんどそうなので、実施は隔週。また参加者の皆さんの多様な生活スタイルに応じ、平日と土曜日の両方を開講日にしようと考えました。


●準備・準備・準備!

何となく講座の方向性が見えてきてから、Yoko管理人と共に講座企画書を作り、講座実施に向けたご協力者探しがスタートしました。
様々な人にご協力を頂いて、北欧専門旅行会社のフィンツアーさんがご後援して下さることに決まりました。講座の教室提供と宣伝という大きなバックアップを得て、大前進です。
....と喜ぶのも束の間。第1回目の講座予定日は10月19日(水)に決めましたが、それまでの準備期間は2ヶ月弱....。テキスト作成や資料収集といった基本アイテムに加え、自主運営なので講座宣伝用チラシやハガキの用意・宣伝・広報活動、受講申込者への対応、お金のこと、その他もろもろをやる必要がありました。


●果たして応募はある?

開講まで約1ヶ月前の9月半ば頃に、夢ネットに告知を載せました。
その頃が一番しんどかったかもしれません。というのも、準備や宣伝を進めながらも常に、「一体、申し込みしてくれる人はいるんだろうか??」という問いが、私たちの頭の中でぐるぐるしていたからです。
幸いにも、複数の機関・企業・お店・個人の方々が宣伝にご協力していただきました。本当にありがたいことです。
でも、不安は払拭できません...。もし、全く申し込みがなければ、身内を動員!と考えていたほどです。


●最初の応募者♪

初めて受講の申し込みメールを頂いたとき、まるで電車男(古い?)のように
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!

と心の中で叫んだ記憶があります(私だけ?)。
ただ、お一人だけでは催行できません。せっかく応募を頂いたのだから、何としても開講にこぎつけねば!と思いは募ります。
それから、ポツポツと参加申し込みが入ってきました。その度に、
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!
と叫んでいたような記憶があります。


参加申し込みのメールを拝見していると、「想定外」の事態が発生しました。
新幹線を使わなくては来られないような、遠隔地からのお申し込みが複数あったことです。東京には、ノルウェー語を学べる語学学校やカルチャーセンターがありますが、地方でノルウェー語やノルウェーについてを学ぶ機会は少ないからでしょうか。
いずれにしても講座参加のためには、多くの交通費と時間が必要です。せっかく参加されてもがっかり、ということがないようにしなくては!猫村がんばる!


●開講が決定


水曜・土曜日クラスにお申し込みが増えていき、催行が固まります。
さて。申し込みのメールを見て無邪気に喜ぶ一方、開講日までの日にちが迫っていました。配布テキストの原稿を完成させ、コンビニで次のお客さんに嫌がられながら原稿を大量コピーし、関連資料の数を確保し、フォルダにセットしていきます。
そして、肝心かなめのレッスン内容を詰めていきました。
ノートを作っていくと、際限なく内容が膨らんでいきます。レッスン時間は1時間半なんですけどね。


●講座が開始してから

10月19日(水)が、記念すべき講座の第1回目です。ここで簡単に、全5回の講座内容をご紹介しましょう。

講座テーマ  ノルウェー語レッスン
第1回 ノルウェーってどんな国? 挨拶してみましょう
第2回 人々の暮らしぶりと年間行事 感謝の気持ちを伝えましょう
第3回 旅のススメ〜歴史・史跡・自然〜 旅を楽しみましょう
第4回 衣・食・住 食事をしてみましょう
第5回 ノルウェー人って?
〜ワッフルを食べながらフリートーク〜
買い物をしてみましょう

ノルウェーのDVDを観賞初日の参加者は6人。皆さんに自己紹介をして頂きましたが、ノルウェーへの興味は音楽であったり、社会であったり、スポーツや旅行であったり、それぞれ違っています。人数が多くないせいもあり、お話をうかがっているとそれだけで1時間半は、あっという間に過ぎてしまいそうです。
講座では、地図や統計資料などを用い、ノルウェーの基本的なイントロダクションを行いました。ノルウェー語レッスンは、簡単な挨拶のフレーズと、ノルウェーの言語事情についてさっくり解説します。

ノルウェーの風景をうつしたDVDを用意したのですが、もう時間は過ぎていました。フィンツアーさんのご厚意で会議室使用を延長。時間はオーバーしながら、皆さんとDVDを見つつ雑談をして1回目は終了です。緊張のまま、笑顔がぎこちないまま帰宅しました。


●劇的!ビフォー&アフター 〜教室レイアウト考〜

ノルウェーの水産業について説明する講師その3日後、10月22日(土)が土曜日クラスの初回です。
Yoko管理人と悩んでいたのは、机と椅子のレイアウト。参加者が15人と予想を超える数だったので、贅沢な悩みといえばそうなのですが....。
ただラッキーだったのは、Yoko管理人が建築士さんということ。私には思いつかないような配置図を考え、机と椅子を移動し、ちゃんと皆さんと私たちの配置が決まりました。心の中で「匠!」と呼んでいましたっけ。

最終回では、ワッフルを焼くためのスペース+講座スペース作りにも見事成功。会議室の前を通りかかったフィンツアーさんの社長からも、「いつもレイアウトが上手だね。参考になるよ」と、お褒めの言葉を頂きました。
机や椅子の移動には、受講者の皆さんやフィンツアーのスタッフの方々のお力をお借りしました。この場を借りて、お礼を申し上げます。Takk for hjelpen!

さて、土曜日クラスの皆さんもいろいろな受講のきっかけがありました。
漠然とした興味や憧れをお持ちの方、小さな時にノルウェーの児童文学を読んだ方、旅行に行った方・行かれる予定の方、さまざまです。私自身もよく、「どうしてノルウェー?」と聞かれることが多いのですが、他の方にきっかけをお聞きするのは、いつもわくわくします。


●回を重ねて

緊張のまま終わった第1回目のレッスン。語学レッスンは真剣に・・・ノルウェーのサンタクロース・ユーレニッセを知ろう
やってみると、2週間はすぐに来ます。毎回、講座の細かい内容を考える過程は、楽しさ+苦しさがありました。
特に、ノルウェー語のレッスンは反省すべき点があります。初心者の方を対象にした基礎的なレッスン内容だったのですが、フレーズを詰め込みすぎたり、やや難易度が高すぎたり。もし、今後、同じようなレッスンをする機会があれば、もっとフレーズを絞っていきたいなと考えています。

おすすめスポットあてクイズに挑戦!第3回と第4回のレクチャーでは、Yoko管理人も講師をつとめました。旅と住生活という得意分野がテーマで、観光地写真当てクイズなど盛りだくさんの内容でした。

ほぼ毎回、講座の時間はオーバーしていました。時間に比べて、内容が多すぎたことが原因です。ほとんどの皆さんは最後までお付き合いしていただきました。ありがとうございます。そして、申し訳ありませんでした。
もっと質問の時間が取れれば良かった、とこれまた反省材料です。


●そして最終回ノルウェーワッフルはハート型

夏に講座を企画してから、秋、そして冬と季節はうつります。
12月になっていよいよ最終回か〜、と余韻にひたる間もなく、新たな心配ごとが....。
それは、ワッフルがちゃんと焼けるか?ということでした。ワッフルマシーンは、Yoko管理人がノルウェーから持ち帰ったもので、それを日本で使用するための変圧器とセットで何と14キロ...。
その他、調理道具など荷物一式を根性で搬入に成功しました。

最終回は、前半にノルウェー語のレッスンを済ませてから、ワッフル焼きは成功し、それを食べつつ、いろいろとノルウェー談義に花が咲きました。

事前にノルウェーにちなんだ物を持ってきてください、とお願いしていたのですが、なんと!お手製のブーナッド(ノルウェーの民族衣装)を着てきて下さった方がいたのです。
お手製のブーナッド&フィンツアーのムーミン
ブーナッドを製作されたことにまず感動、そして貴重なものをわざわざ着用してくださったことにも感動しました。何枚も写真を撮らせてもらったり、布に触らせてもらったり、とありがとうございました。

全5回の受講申し込みをして下さった方々には、ささやかなプレゼントをお渡ししました。
ノルウェーのニッセ(サンタさん)が描かれた、クラッシックなクリスマスカードです。ノルウェーのHippoと言う会社から購入しました。

最後の最後に、集合写真の撮影を皆さんに応じていただきました。
私にとってはこれが何よりの、クリスマスプレゼントになりました(といっても、他にプレゼントを下さる方がいれば大歓迎です!)。

これからの具体的な講座の企画はまだ白紙状態ですが、今回の経験を踏まえ、また機会を作りたいと考えています。
Aoki  
   
 
受講者の声(アンケートより抜粋)

★ノルウェーの語学のみでなく、文化も知ることができてとてもおもしろかったです。語学にもっともっと学んで旅行が不自由なくできるように、そして現地の方と触れ合えるようになりたいです(神奈川県OMさん)

★日頃学べる機会の少ないノルウェー語を実用的に楽しくレッスンさせていただきました。語学だけでなく文化などとても新鮮なお話をたくさん伺えて楽しかったです(静岡県TYさん)

★次回の講座楽しみにしています(兵庫県ATさん)

★実力がついたかどうかは?ですがとても楽しい時間を過ごすことができました(宮城県KSさん)

★ノルウェーの今について聞けてとてもよかったです。遠くから来たかいがありました。本には載ってないことばかりです。(愛知県OSさん)

★いろんなジャンルにわたってノルウェーの話が聞けて、とても楽しかったです。(東京都KYさん)

★とても充実した内容で、ノルウェー語の勉強も出来て大変よかったです!ノルウェーの本などもたくさん拝見できて・・・。講義中に質問をすると時間がおしてしまいがちなので、あと30分程度余裕があると嬉しいかなと思います。ワッフル本当に美味しかったです。ご馳走様でした(東京都KMさん)

★ノルウェーの事もノル語も今迄はほとんど知りませんでしたので、とてもよかったです。今後も是非、続けていただきたいと思います。ありがとうございました&ごちそうさまでした。(埼玉県TKさん)

★この講座をとるようになってから、街でノルウェー関連のものが目に入るようになって世界が少し広がったかんじです。参加者のレベルに合わせたコースがあると良いと思いました。オーロラはぜひ見に行きたいと思っているので講座の成果(?)を活かせたらと思います(神奈川県SNさん)

★これからもこういう講座をやってほしいです!(茨城県MSさん)

★講師、フォロー講師ともにすごく気さくで、親切丁寧に指導していただき、またペースも丁度よかったです。時間がのびたりするのも予想外でお得感倍増ですね!ワッフル初体験もすごくいい思い出です(埼玉県MHさん)

★文化論的なものはおもしろかったのですが、語学はもっと初歩からにしてほしかった。(東京都TMさん)

★私は西洋語には向かないようなのでステップアップどころではないと思う。文化を学ぶのは楽しかったです(千葉県MAさん)

★8年ぶりにノルウェー語を使う機会を得られてよかったです。日本でNorskkursは滅多にないので増えてほしいですね(神奈川県MMさん)

★あんまり参加できなくてすみませんでした。WRCのノルウェー人ドライバーのファンです。次回もあったらぜひ紹介してください。(東京都KKさん)

★ノルウェーのことが色々聞けてとても楽しかったです。もっと語学勉強したいです(東京都WMさん)

★興味のある人ばかりなのがいいと思いました。(愛知県AYさん)

★ノルウェーのこと全く知らないで来ました。とても楽しかったです。冬季オリンピックが大好きなので来年はまた新たな楽しみができそうです。時間的に難しいと思いますが、質問コーナーがあるといいなあと思いました。ごちそうさまでした(東京都OEさん)

★ノルウェーについて学ぶことができる機会が今まで無かったので、とても興味があったのですが、沢山勉強できて役に立ちました。語学は隔週なので次の回にはすっかり忘れてしまいました。とても楽しかったです(神奈川県TYさん)

★機会があればまた、ぜひ参加したいです(東京都HMさん)

★発音をしっかりできるようになりたいです(東京都TSさん)

★とても楽しかったです。ぜひ続けてかんばってください(東京都MEさん)



●最後に〜管理人よりひとこと〜

半年前、ノルウェー夢ネットのサイトリニューアルに励んでいた私は、まさか半年後にこのような講座の感想を書いているとは思いもしませんでした・・・。それほど私たちの企画は思いつき&勢いで実現したのです。
ここに来るまでには編集人が書いているように様々な苦労(?私は楽天家なので苦労と言うより楽しんでいたという感じですが・・・)もありました。が、何よりも、当サイトが「ノルウェーの社会・生活文化に関する幅広い情報と交流の場を提供し、より多く人々にノルウェーについて知ってもらうことを目的とするコミュニティサイト」と掲げているように、私たちの願いが一歩前進した喜びでいっぱいです!

最終的な参加者数は延べ27名。本当にたくさんの方々にいらしていただいて嬉しく思います。
皆さま、それぞれにとっても熱心でいらっしゃって、講師役の方が勉強をさせてもらっている気分でした。物足りない点も多々あったかと思いますが、何卒ご容赦くださいませ。

また、この場をお借りして、後援として全面的にご支援を下さったフィンツアーさんを始め、要所要所でご協力下さいましたスカンジナビア政府観光局さん、ノルウェー大使館さん、「北欧サイズ」のウィズ・スタイルさん、「Towers and Walls」さん、「北欧倶楽部」さん、カフェデイジーさん、クレヨンハウスさん、その他口コミ等で広告にご協力下さった方々に厚く御礼申し上げます。

再び、皆さまにお会いできる機会があることを願いつつ・・・・・Vi ses!
Yoko@管理人  
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